『美の恐怖と陶酔』

購読してる朝刊の文化面で、今上記の名前の名画を紹介するシリーズが連載されてるのですが、毎朝今まで見たこともない種類の作品に軽くショックを受けています(引用は、選者の京都造形芸術大学国際芸術研究センター所長の飯田高誉さんの言葉から抜粋)。

戦争をテーマにした芸術作品は、古今東西を問わず名画として高く評価されている例が少なくない。そうした作品にひそんでいる美の陶酔感や恐怖、そして多くの矛盾を抱え込んだ人間在住の不条理を「戦争と芸術」という関係性において照らし出してみたい。


中村研一「北九州上空野辺軍双機の体当りB29二機を撃墜す」

この作品を俯瞰して全体像をぼんやりと眺めてみると、あたかも印象派の作品であるかのように美しい絵画である。しかし、目を転じて凝視すると、なんと日本陸軍二式複座戦闘機がB29の編隊に突っ込み撃破している構図ではないか。

フリードリヒ「氷の海」

「9.11」でツインタワーが崩壊した翌日、廃墟と化した現場の衝撃的な映像をみたとき、反射的にある絵画のイメージが去来した。

このフリードリヒって作家、初めて知ったのですが、他の作品を見て、宗教画の様な静かな雰囲気を気にいってしまいました。この絵なんかは、夢で見た風景みたい・・・。